株式会社杉浦鉄工所様 採用事例

自動車部品のバリ取り自動化

バリ取りの悩みをなくした新製品、
今では工場の「看板ライン」で活躍中

  • エンジンパーツの加工が複雑になるにつれ、バリ取りが課題に。それが故障の原因になる可能性もあった。
  • 当時できたばかりのXEBECブラシ(旧称:カッティングファイバー)を導入。綿密な打ち合わせをして使用した。
  • バリ残りのリスクは大幅減少。工場の看板ラインにも使われ、大切なツールになっている。

エンジンの故障にもつながる“バリ”。それを救ったXEBECブラシ

自動車産業の盛んな愛知県で、エンジンパーツの加工を行う株式会社杉浦鉄工所。
加工はどんどん複雑化しており、そのために出るバリ(※金属表面にできるささくれのようなもの)が課題となっていました。場合によっては、バリが原因でエンジンが故障する可能性も……。
そんなリスクを救ったのが、ジーベックのXEBECブラシでした。

XEBECブラシを導入した理由や、使用後の効果などについて、杉浦鉄工所の杉浦竜基(すぎうらたつき)社長と、
ジーベック営業部マネージャーの赤尾友和(あかおともかず)が振り返りました。


赤尾(ジーベック):杉浦鉄工所さんには、本当に長くお世話になっています。当社のブラシ製ツールXEBECブラシの導入を検討していただいたのが、2005年。まだ製品ができたばかりのころでした。

株式会社杉浦鉄工所 代表取締役 杉浦氏

杉浦(杉浦鉄工所):2005年ですか……もっと前じゃなかったでしたっけ? いずれにしても、ずいぶん昔ですね(笑)。そもそも私たちの工場は、車のエンジンに使う金属パーツを加工していて、その中で「パーツに穴を開ける」という行程があるんです。昔は、単純にまっすぐ穴を開けるのが普通だったのですが、だんだん複雑な穴を開けることが多くなってきたんですね。曲がりくねった穴や、太さが途中で変わる穴などです。
 
赤尾:時代が変わるにつれて、求められる加工が変わってきたんですね。
 
杉浦:厄介なのは、形が複雑になるほど穴開けの際にバリが出てしまうこと。しかもこの穴は、エンジンが動く際にオイルが通る場所です。ですから、もしバリの取り残しがあって、それがオイルに混ざって流れたりしたらエンジンが故障してしまうんですよ。
 
赤尾: 杉浦鉄工所さんでは、月に300〜400万個の部品を作っていると聞きました。それだけの数を扱っているからこそ、ちょっとした取り残しも許されないですよね。
 
杉浦:当社で加工した部品は、海外の車にも使われています。もしバリの取り残しが原因で故障したら世界中でリコール、訴訟になってしまいますよね。それはもう途方もない賠償金ですよ。というわけで、かなり切迫した課題だったんです。 

どんな会社なのか、まったく分からない中での出会い

赤尾:そんな背景があって、XEBECブラシを導入していただきました。杉浦社長直々に展示会に来られて、当社ブースにて製品を目にされたことが始まりでしたね。
 
杉浦:それまでもバリ取り用の製品をいろいろ見たのですが、なかなかいい物がなかったんです。ただ、展示会で見たXEBECブラシは他の製品とまったく違う形状だったので印象的でしたね。そして見たときに、自分のなかで“腹落ち”したんです。「この形状ならいけそうだ」と。
 
赤尾:私たちもXEBECブラシを出したばかりの時期だったので、展示会後にすぐお問い合わせいただけたのはうれしかったです。
 
杉浦:すぐに愛知まで説明に来てくれましたもんね。もっと期間があいていたら、きっと導入しませんでしたよ(笑)。あのとき、ジーベックさんには思うままに要望を出してしまいましたが、真剣に考えてもらって。よくしていただきました。
 
赤尾:ありがとうございます。あの日の帰りは、杉浦社長に駅まで車で送っていただいて。うれしかった覚えがあります。
 
杉浦:車で送ったのは単に駅が遠いからで、特別な意味はないですよ(笑)。でも、当時はジーベックさんがどんな会社か全然わからないころでしたが、最初の印象としては非常によくそれが今の関係にも影響しているのかもしれませんね。

一番大切なのは「安全面」。そのために使い方を細かく聞いた

赤尾:それから実用化へ向けて、杉浦社長とは細かくやり取りさせていただきました。
 
杉浦:これまでも既存のバリ取りツールは使っていましたが、XEBECブラシはまったく違う形状なので、使い方をとにかく細かく聞きましたね。「回転速度はどのくらいにすればいいか」とか、「消耗のペースはどのくらいか」とか。
 
赤尾:杉浦社長は、なかでも安全面にこだわっていましたよね。
 
杉浦:工場としては、品質の前に安全なんです。社員のケガだけは避けなければいけません。でも、その辺りはいろいろ教えてもらって大丈夫でした。むしろ途中からは「ウチがケガ人を出したら、XEBECブラシの評判を悪くしてしまう」と思って、気を引き締めましたよ。まだ発売されたばかりの製品でしたが、これだけ可能性を秘めた製品も見たことなかったので。

杉浦鉄工所 吉良工場内

赤尾:お気遣いに感謝します! 「こういう使い方をしてもいい?」というご相談も、たびたび受けましたよね。いろいろなアイデアが出てきたので、弊社にとっても貴重でした。
 
杉浦:あくまで細いセラミックでできているので、どうしても折れる心配はあったんですよね。しかも、ブラシ部分は赤や青なので、良くも悪くも折れたらすぐわかるじゃないですか。それを心配してたびたび質問させてもらったのですが、実際にはスムーズに導入できました。 

ファイバーの寿命が分かるため、チェック作業が軽減 

赤尾:こうしてXEBECブラシの導入となったのですが、何か効果はありましたでしょうか。
 
杉浦:一番大きいのは、XEBECブラシだと“寿命”が把握できること。それまでの製品は「何個やったら使えなくなるか」がわかりにくかったんです。ですから、たとえば100個やるごとに製造ラインを止めて、バリ取りツールの消耗度合いをチェック。「まだ使えるかな」と判断していました。でも、XEBECブラシは消耗のペースが明確なので、何個やれば寿命かがわかります。途中のチェックが少なくて済むんですね。
 
赤尾:XEBECブラシは消耗ペースがほぼ一定なため、最初にデータをとれば、どのくらいで使えなくなるか予測しやすくなっています。

専用機に装着されたXEBECツール

杉浦:うちの工場では、1個のパーツを作るのに20秒しかかからない場合もあります。そうすると、たとえ100個ごとに確認するとしても、かなりの手間なんですね。もちろん、そのチェックで間違った判断をすれば、最初に言ったような問題につながりますし……。そこを解消できたのは助かりました。
 
赤尾:非常に早いペースでパーツを納品していくからこそ、そういった苦労があったんですね。
 
杉浦:あと、取引先の方が工場視察に来ることもあるのですが、そのときはXEBECブラシの入っている製造ラインを見てもらっていますよ。ウチの工場の顔とも言える“看板ライン”ですから。ブラシの色も目立って、お客さんの反応もいいので。
 
赤尾:ありがとうございます。長いお付き合いだからこそ、そう言っていただけるとうれしいです。
 
杉浦:しかし今になってみると、当時よく導入できたなあと正直思いますよね。新しくできたばかりの製品で、数年経ったら無くなってしまう可能性も無いともいいきれなかったわけですから(笑)。でも、あのときそういう不安はなかったんです。よっぽど、自分の中でピンと来ていたんでしょうね。ジーベックさんも生き生きしていましたし(笑)
 
赤尾:私たちも、あのとき声をかけていただけたのは本当に大きかったです。
 
杉浦:いずれにせよ、これだけ長く付き合っている会社さんは少ないですし、これからも今まで通り、ちょくちょく連絡ください。
 
赤尾:もちろんです! ぜひ今後とも協力させていただければ光栄です。お話ありがとうございました!

左:ジーベックテクノロジー 赤尾氏、右:杉浦鉄工所 杉浦氏

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